壺の……絵?
真ん中に星の柄がある壺が描かれていた。
私は、きょとんとしているとあの男は、
「あそこか……来い。こっちだ!」と言い
また私の手を握ってきた。

えっ……?
私が言われるがまま向かうと大きくて
高級そうな壺を置かれてある場所まで向かう。
そしてあの男は、壺の周りを探りだした。
確かに。その壺には、星の絵柄が彫られている。
するとあの男は、何かを見つける。

「あった、ここだ!」

私は、慌てて見ると高級な壺を退ける。
すると隠し扉になってあり蓋を開けるとボタンがあった。
あの暗号は、このボタンのことを言っていたのね!?
そして……そのボタンを押してみると

ガッシャンと音がした。すると備え付けの本棚が
横に動き出した。えっ……えぇっ!?
本棚が動くと地下に続く階段が見えた。
これが……隠し部屋!?
私は、唖然とするとあの男は、嬉しそうに
目をキラキラさせていた。

「凄いぞ……これは。隠し部屋なんて
本当にあったんだ。おい、ユリア。中に入るぞ」

興奮しているせいか私を普通にユリアと呼ぶ。
そして私の手を握ろうとする。
ドキッと心臓が高鳴り思わず引っ込めてしまった。

「どうした……?」

「あ、えっと……何かランタンみたいなのない?
真っ暗だから不気味で怖くて」

「ランタンか。そうだな……ちょっと待っていろ」

私は、何とか誤魔化すように言うとあの男は、
ちょっと考え慌てて部屋から出て行った。
取りに行ったのかもしれない。
しばらくして本当にランタンを持ってきた。
そしてランタンに火を灯すと一緒に地下になっている
階段を下りていく。

すると古い扉が見えてきた。鍵はかかっていない。
その扉を開けてみると……そこには、壁びっしりと
詰まった本棚がたくさんあった。凄い……。
あの男も驚きながら本を眺めていた。すると
ハッとしたのか本を取るとペラペラとめくる。

「これは……世界の歴史を書かれてある。
あれも……これもだ!凄い。
これは、我々の国だけではなく国中の歴史が
書かれてある。つまり……国の家宝だ!」

えぇっー!?国の家宝?
えっ?じゃあこれ全部が?
どれぐらい凄いが分からないがあの男の表情から
大変貴重なことは理解する。