するとエレンは、フフッと笑うとスルッと
ロンの太もも近くに手を置いた。
「あら。あなたにも楽しませて頂いてますのよ?
昼間は、冷静沈着で陛下に忠実。
恋愛よりも仕事一筋で、侍女達にも人気が高いのに
まったく寄せ付けないと噂のロン様。
でも夜は、こうやって服装を崩しながら勝手に
ワインを開けて飲んでいるなんて周りは、知りませんものね?」
「これは、陛下のためにやっていることだ。
あの方は、酒が飲めないからな。飲んでいるふりをするが
あれは、全部ぶどうジュースだし。
度々飲んでは、中身をぶどうジュースに入れ換えている」
「まぁ、お優しいこと。どうして陛下に
そこまで忠実になるのですか?」
知っているかのようにエレンは、質問すると
ロンは、フッと笑った。するとグラスを横に置き
エレンを抱き寄せると膝の上に座らせた。
「私は、王族の執事として仕える一族の人間だ。
最初は、それが一族に対して見下されているように
思えてくだらないと思っていた。だが陛下に会い
その考えを改めさせられた。あの方は、意地っ張りで
腹の立つことも言うが……心は繊細で優しい。
そしてかなり危なっかしい……そばに居ると
どうしても守らねばと思えてならない」
ロンは、そう言いながらエレンの唇にキスをする。
深いキスをしながらも首筋にキスを移すとメイド服の
背中にあるチャックを外し始めた。
エレンは、ロンの肩に手を回した。
ロンは、慣れたようにブラのホックも外し
メイド服を脱がすようにエレンに触れる。すると
エレンは、口を開いた。
「その気持ちは……よく分かりますわ。
陛下は、純粋で優しいですもの。もちろんユリア様も
ですから2人は、見せれませんわよね?
恋人でもない私達が……こんな事をしているなんて」
「まったくだ。2人には、刺激が強すぎる。
しかし君もよくやるな。恋人でもない私と……」
「あら。言ったはずですよ?
私は、楽しませて頂ける男性がタイプだと。
別に恋人になりたいなんて申しておりませんわ。
ただ……私が楽しめればいいのです。恋とか恋人なんて私には、退屈ですもの。ユリア様や……陛下の恋は、
面白くて見応えがありますから……見ていて飽きませんが」
「やっぱり君は、いい性格をしている。
まぁ私は、そんな君が嫌いではないがな」
そう言いながらも2人は、深いキスをしていた。
深夜にかけてこの2人が何をしていたかは、
私達は、知ることはなかった……。