「陛下。私と一緒にお菓子とか作ってみませんか?」
次の作戦は、お菓子作りだ。
実は、こう見えても私は、剣道以外で趣味で
お菓子作りもする。お菓子も好きだし、集中力を
高めるのに丁度いい。
嫌なことがあるとストレス発散代わりに作ったりしていた。
「はぁ?お菓子作りだと?
なんで皇帝の俺がそんなモノをしないとならないんだ」
「あら、皇帝陛下って在ろう者が、これぐらいのことも
出来ないの?残念……私は、一緒に作りたかったのに」
わざとらしく挑発的で一緒に作りたかったと
強調してみる。以前街の人がしていたことを真似してみた。
するとその挑発にムキになり出す。
「フン。いいだろう。俺がいかに凄いか
貴様に見せてやろう……で何を作るんだ?」
「まぁ嬉しい。じゃあマカロンは?
可愛らしくて美味しいですし。ココアとピンクの
2種類を作ればいいわ」
やったー意外と乗り気。
マカロンは、どうかと提案してみる。
ちょっと焼くのに難しいが、せっかくやるなら
やり甲斐があるものがいいだろう。
「マカロン。良かろう……」
ちょっと嬉しそうに反応していた。
どうやら好きみたいだ。よしよし。
自分で作ったお菓子なら食べる気も起きるだろう。
そう考えて早速厨房を借りて作ることにした。
まず下準備をした。チョコを細かく刻んでから
卵白を冷蔵庫を冷やしておく。
冷やしておくとメレンゲが上手く泡たてやすくなるからだ。
そして砂糖とアーモンドパウダーを合わせて
ふるうのだがあの男に頼むことにした。
「な、何で俺が……!?」
「一緒に作るんでしょ?ほらほら」
私は、強引にあの男にふるいをやらせた。
文句を言っていたが、せっせとやり始めた。
ココア色にしたい場合は、ココアもここで同じように
ふっておくといいのでそれもやらせる。
その間に私は、メレンゲを作ることにした。
卵黄とグラニュー糖を混ぜるため
ハンドミキサーを使うのだが、どうやら
この世界ではないらしい。仕方がないので
手で混ぜ合わせた。
こういうのって腕を鍛えるのに丁度いいのよね。
しかしこの身体だとキツいわね……余計に。
必死に混ぜる。すると自分のは、出来たらしく
代わってくれた。