その後どうなったかと言うと数日が経ち私は、
バースデーパーティーのためにダンスの練習をしていた。
どうやらパーティーには、お菓子や料理の他に
ダンスもやるらしい。
しかし私は、ダンスが出来ない。なので
講師を呼んで習うことに……。
だが私は、ダンスが苦手だ。
「はい1、2、3。ストップ。
皇后様。ステップが間違えていますよ」
「す、すみません……」
上手くやろうとするのだが上手くステップが出来ないし
下手したら練習相手の足を踏んでしまう。
その上にあの男のせいで最近腰痛だ。
見境なく抱いて来ようとするし……。
「皇后様。もう一度最初から」
「は、はい!」
講師の先生も厳しいし……最悪。
スパルタで練習させれて終わった頃には、
ヘトヘトになっていた。キツい……。
元の世界も剣道部の練習もキツかったけど
この身体は、体力がないので余計に疲れてしまった。
水分補給をしているとバタバタとエレンと
アミーナが入ってきた。何やら慌てている様子だった。
「ユリア様~一大事です。陛下が今回のパーティーで
甘いものを召し上がらないとかおっしゃってます!」
「えっ?どういうこと?」
アミーナの発言に驚いてしまう。
甘いものを召し上がらないって……?
あの男は、甘党だと聞いたばかりなのに。
するとエレンが、やれやれとした表情をしていた。
「どうやら陛下は、最近ユリア様に
カッコ悪いところばかり見られたのが気にしているらしく
甘党だと知られないようにしたいと……。
まだユリア様に知られていると知らないようです。
ですが困りましたわね。陛下がお召し上がらないと
お菓子をご用意出来ません。それだと
皆さんもガッカリしてしまいますわ」
それは、一大事じゃない!!
あの男の問題だけではない。皆もおこぼれで貰える
たくさんのお菓子を楽しみにしているのに……。
どうにかして食べてもらわないと。