元の世界ではそんな日常は、考えられないことだから
私は、驚いてしまった。
だとしたらアイツ……身体とか大丈夫かしら?

「陛下も子供の頃からで慣れていますが
やはり気心を知れた方がそばに居ますと安心して
眠れると思います。ユリア様が来てくれて良かったですわ」

「……そうかしら」

気心と言われるとちょっと違う気もするが
そんな風に言われるとくすぐったくなる。
するとアミーナは、ニコッと笑いながら
「せっかくだし、ユリア様も一緒に
ご入浴なされたらどうですか?」と言ってきた。

えっ……?いや……それは。

「それは、ちょっと……今アイツも入っているし」

「あら、その心配はありませんわ。
もうユリア様と陛下は、気心知れた間柄。
夫婦ではありませんか」

いや。エレン……そうなっちゃっただけで
私は、まだあの男を許した訳ではないわよ?
それにまだ夫婦ではないし……。

「でもね……私は、そんなつもりないし」

「いいから、いいから。さぁユリア様」

何だか強引に連れて行こうとするアミーナ。
エレンもニコニコしながら準備を始める。
そして強引に後押しされながら浴室まで連れて行かれた。

何故こんなことに……。
まだ下腹部が痛いし怠いのに。
何よりあの後だから余計に恥ずかしい。
恐る恐るバスタオルを巻きながら湯船の方に近づく。
あの男が入っているのが見えた。
すると私に気づくと驚いた表情をしていた。

「な、何で貴様がここに……!?」

「来るつもりはなかったんだけど……アミーナが
強引に風呂に入れと言われたのよ」

「そ、そうか……」