白のティーシャツに孔雀色のワイドパンツ、濃紺の縦型のショルダーバッグ。家から歩いた後、しばし電車に揺られた。車内は思いの外空いており、席に座ることさえできた。電車など久しく乗っていなかったが、人の少ないその空間と規則正しい揺れは、どこか心地よくも感ぜられた。
植物園なる場所には初めて訪れた。読んで字の如く、植物のある園なのだが、遠路遥々、別段広いことで名の知れたこの施設を訪れてしまった故、下手に動けば迷うと直感が叫んでいる。入口から植物が迎えており、先は道が左右に分かれている。さあどうしようかと辺りを見回すと、園内の地図があるのが目に入った。確認した地図は、全体の色が僅かに褪せている印象だったが、問題なく園内の形を確認できた。道の通りに歩いていれば、まず普通に帰ってくることができるであろう形だ。ここからは遠いが温室の近くに売店もあり、いざというときにはそこの人に尋ねるとしよう。
見学を始めてすぐ、自らの知識の浅さと、植物という分野の広さに気づいた。この頃は趣味兼暇つぶしのように植物について調べているが、名前どころか姿も見たことのない植物も少なくない。あの赤紫のような色の花はなんだろうか、ヒガンバナ科の植物でありそうだが、実際のところはどうなのだろうか。あの、どこか菜の花に似た形の黄色の花はなんだろうか。名前は、花言葉はなんだろう、どんなところに咲くのだろう。
植物園なる場所には初めて訪れた。読んで字の如く、植物のある園なのだが、遠路遥々、別段広いことで名の知れたこの施設を訪れてしまった故、下手に動けば迷うと直感が叫んでいる。入口から植物が迎えており、先は道が左右に分かれている。さあどうしようかと辺りを見回すと、園内の地図があるのが目に入った。確認した地図は、全体の色が僅かに褪せている印象だったが、問題なく園内の形を確認できた。道の通りに歩いていれば、まず普通に帰ってくることができるであろう形だ。ここからは遠いが温室の近くに売店もあり、いざというときにはそこの人に尋ねるとしよう。
見学を始めてすぐ、自らの知識の浅さと、植物という分野の広さに気づいた。この頃は趣味兼暇つぶしのように植物について調べているが、名前どころか姿も見たことのない植物も少なくない。あの赤紫のような色の花はなんだろうか、ヒガンバナ科の植物でありそうだが、実際のところはどうなのだろうか。あの、どこか菜の花に似た形の黄色の花はなんだろうか。名前は、花言葉はなんだろう、どんなところに咲くのだろう。