「今度、ゲームと言わずにお茶でも飲みながらのんびり話そうよ」。ぽつぽつと心地よい話を続けた後、そんなことを言われた。わたしは「ナオさんが嫌じゃなければ」と返した。彼は「僕はいくらでも」と笑っていた。

 彼との話には、どこか心地よさがあった。彼の柔らかく落ち着いた声のためか、ココアの優しい甘さのためかわからないが、いつまでもいたいと思える、“不思議な魅力”とでも言えそうなものがあった。