僕は手すりによりかかったまま、その夜の絵里との話し合いを想った。これまでの自分の態度を、絵里に向かってどのように釈明したらよいのだろうか。悲しむ絵里をどのように慰めたらよいのだろうか。絵里に伝える言葉はすでに決めていたけれども、それだけではまだ足りないような気がした。
体をかすめるように風が吹きすぎた。11月の初旬にしては冷たい風だった。テニスコートにはすでに人影がなく、昼の休憩時間が終わろうとしていた。
定時になるとすぐに工場を出た。自宅に帰り着いてから数分後には、車を運転して三鷹駅へ向かった。
車の中で絵里を待っていると、ドライブをした日のことが思いだされた。あの日の絵里は、手にしたバッグを揺らして駆けよってきた。絵里が浮かべていた満面の笑顔を、僕はもの悲しく思いかえした。
絵里が姿をみせた。車から出て手をあげたが、僕の合図に応えることもなく、絵里は歩調を変えないでゆっくりと近づいてきた。僕は車に入って助手席側のドアロックを解いた。近づいてくる絵里を見ていると、絵里を悲しませることになった自分が、腹立たしいほど情けなく思えた。
絵里はドアをあけ、ひと言も口をきかずに助手席に座った。僕も黙ったまま車を発進させた。
信号で止まっているとき、僕は事情を話しはじめた。すでに坂田から話を聞かされていた絵里は、僕の話を黙って聞いていた。とぎれがちな僕の言葉のあいまにも、絵里はほとんど口をきかなかった。
植物公園に近い脇道に入り、交通量の少ない場所に車をとめた。街灯が少ないうえに道端に植えられた樹が光を遮っているため、ヘッドライトが消えたとたんに道は暗くなった。エンジンが止まって車の中が静寂につつまれると、言いようのない感情が僕の胸を満たした。絵里をふびんに思う気持ちと自責の念、そして未練な想い、そのうえさらに、ようやくゴールが見えたと思える奇妙な安堵感。なにものかに押しだされるようにして、僕は迷路の出口に辿りつこうとしていた。
絵里の心のうちを想いつつ、僕はあらかじめ考えておいた言葉を口にした。そのようにして始まった会話は、僕の言葉のあい間に、ときおり絵里の低い声が挟まるようにして続いた。ふたりの抑えた声が、静寂のすき間をおし拡げるように流れては、言葉がとぎれてふたたび静寂がもどった。車の中が静かになると、一刻の時間も無駄にしないで絵里を慰めるべきだと、なにかに脅迫されているような気持ちになった。ときおり通り過ぎる車のヘッドライトが、フロントガラスを通して僕たちをまぶしく照らした。
絵里は僕を責めるような言葉どころか、ひと言のぐちも口にしなかった。それだけに、絵里が口にしたその言葉に、僕は激しく責められているような気持ちになった。絵里は膝に乗せたバッグに眼をやったまま、つぶやくようにして言った。「松井さんには他にもつき合っている人がいること、はじめからわかってたけど、そんなふうにしてつき合ってたなんて思いもしなかったから」
僕は返すべき言葉を探したが、すぐには見つからなかった。すると、それまでは短い言葉しか口にしなかった絵里が、グローブボックスを見つめるようにして話し始めた。ふたりで聴いた演奏会のこと。デートをしたときの思い出や、あの山陰旅行のこと。そして、絵里は僕に対する想いを口にした。
「松井さんと知り合ってからすぐだったのよね、松井さんのことを好きになったのは。もちろん初めは友達のつもりで・・・・・・だから私たちって・・・・私は気らくにつき合えたし、自分を飾らないでつき合えたんだと思うのよね。・・・・・・それでね、私には松井さんはとてもよく知ってる人で、安心してつき合える人、そんな感じの人になったのよね。今まではそんな人がいなかったのよ、わたしには。今までは、うまくつき合えるという自信もなかったからだけど」
絵里は静かにそこまで話すと、「ほんとはね、よくわからないところもあるんだけど」と言った。
すぐに僕を好きになったと絵里は言ったが、それは恋愛感情ということではなくて、僕に対して好感を抱いたということだろう。それは僕についても言えることだった。絵里との仲をその段階にとどめるために、佳子のことを絵里につたえなければならなかったが、僕はむしろそれを隠そうとした。僕を責めてもよいはずのそのことに、絵里は触れようともしなかった。
甲府のホテルで絵里を抱こうとしたことが、僕に対する不信感を強めている虞れがあった。絵里の心の傷を少しでも浅くするために、そのことでも釈明するつもりだったが、それを口にすることはできなかった。ホテルのことを持ちだせば、絵里の気持をさらに乱すような気がしただけでなく、釈明することには後ろめたさもあった。あの日の僕は、絵里を抱きたいという想いに完全に支配されていた。僕は釈明する代わりにひたすら努力した、絵里に対する僕の気持ちにいささかの偽りもなかったことが伝わるようにと。
絵里は僕を責めるような言葉を避けて、静かに話し合うことだけを願っているように見えた。内省的で優しい絵里の心のうちを想いながら、僕はただ絵里の傷を癒すことだけに努めた。そのようにして、絵里とふたりだけの最後のひとときが、路上に停めた車の中を流れていった。
話し合いを終えることになり、僕がエンジンをかけようとしたとき、それをさせまいとするかのように絵里が口をひらいた。
「これでお別れなんて・・・・とても悲しいけど・・・・いままで、ほんとにありがとう」
ひと言ひとことに気持ちを込めたような絵里の言葉が、僕の胸中にあらためて感情の渦をおこした。いとおしさと不憫さ、絵里に対する罪悪感と自責の念。
「ごめんな、こんなことになって・・・・・・ほんとに悔しいよ」
「あやまるなんて、そんなのはいや」はっきりとした口調で言ってから、小さな声で絵里は続けた。「私のこと・・・・愛してくれていなかったみたいだから」
不誠実さをわびるような言葉を、絵里は聞きたくなかったのかも知れない。
僕はあわてて言った。「おれはほんとに好きなんだよ、絵里さんのこと。それなのに、こんなことになってしまって・・・・くやしいけどな」
膝のハンドバッグを見ているかのように、絵里は俯いていた。淡い光が絵里の涙を照らしていた。木の葉の影が絵里の顔にゆらめき、涙をいっそう悲しく見せた。フロントガラスにむけて眼をそらすと、ゆれる枝の彼方で灯が瞬いていた。
「絵里さんには幸せになってほしいんだ。世界一しあわせに」と僕は言った。
「世界一だなんて・・・・おもしろい人ね、松井さん」
絵里が笑いながら話しているように聞こえたけれど、いかにも悲しい声だった。絵里の横顔を見ながら、絵里には本当に幸せになってほしいと痛切に思った。
「ほんとにそう思うよ、おれは。絵里さんには最高に幸せになってほしいよ」
まだ言い足りないことがありそうに思えた。言葉をさがしていると、つぶやくような絵里の声が聞こえた。
「いつかまた、棚から荷物を落としたくなるかしら、わたしは」
絵里を抱きしめてやりたかった。ハンドバッグに眼を向けたまま、絵里は身じろぎもしなかった。淋しげなその横顔が僕の胸を締めつけた。
「絵里さんには勇気があるから、いくらでもチャンスを自分で作ることができるよ。だから、思いきってやってみなくちゃ」と僕は言った。
「がんばってもうまく行かないことがあるけど・・・・・・運命の赤い糸でつながっていなかったのかな」
またもや、絵里を抱き締めてやりたくなった。けれども僕は絵里に顔を向けることすらできなかった。
「運命の赤い糸と言うけど、もとから決まっているわけじゃなくて、自分でその糸を作るのかも知れないよ。先に相手を好きになったほうが、いろいろと相手に働きかけてその糸を作るのかも知れないからな。だから・・・・とにかく、これからもがんばらなくちゃな」
絵里を励ましたつもりだったが、言いおえてから、むしろ絵里を悲しませたのではないかと不安になった。
「ありがとう、松井さん・・・・・・でも、私はだいじょうぶだから」と絵里が言った。「だいじにしてあげてね・・・・松井さんもがんばって」
絵里がふいに僕から離れた存在になったような気がした。僕の中には、そんな絵里に声援をおくる心とともに、淋しさを感じる未練な心があった。
三鷹駅の改札口で絵里とわかれた。うつむきかげんに歩いて行く絵里を見送りながら、その日の絵里の服装を、そのときになって初めて識った。
絵里の姿が見えなくなった。地味な印象を与える絵里のうしろ姿が、自戒と自責の思いとともに胸に残った。
駅の出口へ向かっていると電車がはいってきた。階段をおりる途中で電車が出てゆく音が聞こえた。これで良かったのだと、僕はあらためて自分に言ってきかせた。選ぶべきほかの道などありえなかった。僕は心の中で愚痴をこぼした。「自分を甘やかさなかったならば、絵里を悲しませずにすんだのだ。優柔不断で未熟な俺は、絵里と佳子に悲しい想いをさせることになってしまった」
初冬を想わせる冷たい夜風の中を、僕は車をとめておいた場所に向かった。
運転席に座ると、助手席に眼をひきつけられた。そこに座っていた絵里の胸のうちが想われた。見送ったばかりの絵里の後姿が思い出された。
内気でひかえめな絵里だが、運命の赤い糸で結ばれているであろう人にむかって、いつか心を励ますことだろう、と思った。そうであってほしいと強く願った。運命の赤い糸という言葉を、僕はそれまで聞いたことはなかったのだが、絵里がそれを口にした瞬間に、それが意味することを想像できた。僕は思った、こんな結果になったのは、僕と佳子が赤い糸で結ばれているからだろうか。
体をかすめるように風が吹きすぎた。11月の初旬にしては冷たい風だった。テニスコートにはすでに人影がなく、昼の休憩時間が終わろうとしていた。
定時になるとすぐに工場を出た。自宅に帰り着いてから数分後には、車を運転して三鷹駅へ向かった。
車の中で絵里を待っていると、ドライブをした日のことが思いだされた。あの日の絵里は、手にしたバッグを揺らして駆けよってきた。絵里が浮かべていた満面の笑顔を、僕はもの悲しく思いかえした。
絵里が姿をみせた。車から出て手をあげたが、僕の合図に応えることもなく、絵里は歩調を変えないでゆっくりと近づいてきた。僕は車に入って助手席側のドアロックを解いた。近づいてくる絵里を見ていると、絵里を悲しませることになった自分が、腹立たしいほど情けなく思えた。
絵里はドアをあけ、ひと言も口をきかずに助手席に座った。僕も黙ったまま車を発進させた。
信号で止まっているとき、僕は事情を話しはじめた。すでに坂田から話を聞かされていた絵里は、僕の話を黙って聞いていた。とぎれがちな僕の言葉のあいまにも、絵里はほとんど口をきかなかった。
植物公園に近い脇道に入り、交通量の少ない場所に車をとめた。街灯が少ないうえに道端に植えられた樹が光を遮っているため、ヘッドライトが消えたとたんに道は暗くなった。エンジンが止まって車の中が静寂につつまれると、言いようのない感情が僕の胸を満たした。絵里をふびんに思う気持ちと自責の念、そして未練な想い、そのうえさらに、ようやくゴールが見えたと思える奇妙な安堵感。なにものかに押しだされるようにして、僕は迷路の出口に辿りつこうとしていた。
絵里の心のうちを想いつつ、僕はあらかじめ考えておいた言葉を口にした。そのようにして始まった会話は、僕の言葉のあい間に、ときおり絵里の低い声が挟まるようにして続いた。ふたりの抑えた声が、静寂のすき間をおし拡げるように流れては、言葉がとぎれてふたたび静寂がもどった。車の中が静かになると、一刻の時間も無駄にしないで絵里を慰めるべきだと、なにかに脅迫されているような気持ちになった。ときおり通り過ぎる車のヘッドライトが、フロントガラスを通して僕たちをまぶしく照らした。
絵里は僕を責めるような言葉どころか、ひと言のぐちも口にしなかった。それだけに、絵里が口にしたその言葉に、僕は激しく責められているような気持ちになった。絵里は膝に乗せたバッグに眼をやったまま、つぶやくようにして言った。「松井さんには他にもつき合っている人がいること、はじめからわかってたけど、そんなふうにしてつき合ってたなんて思いもしなかったから」
僕は返すべき言葉を探したが、すぐには見つからなかった。すると、それまでは短い言葉しか口にしなかった絵里が、グローブボックスを見つめるようにして話し始めた。ふたりで聴いた演奏会のこと。デートをしたときの思い出や、あの山陰旅行のこと。そして、絵里は僕に対する想いを口にした。
「松井さんと知り合ってからすぐだったのよね、松井さんのことを好きになったのは。もちろん初めは友達のつもりで・・・・・・だから私たちって・・・・私は気らくにつき合えたし、自分を飾らないでつき合えたんだと思うのよね。・・・・・・それでね、私には松井さんはとてもよく知ってる人で、安心してつき合える人、そんな感じの人になったのよね。今まではそんな人がいなかったのよ、わたしには。今までは、うまくつき合えるという自信もなかったからだけど」
絵里は静かにそこまで話すと、「ほんとはね、よくわからないところもあるんだけど」と言った。
すぐに僕を好きになったと絵里は言ったが、それは恋愛感情ということではなくて、僕に対して好感を抱いたということだろう。それは僕についても言えることだった。絵里との仲をその段階にとどめるために、佳子のことを絵里につたえなければならなかったが、僕はむしろそれを隠そうとした。僕を責めてもよいはずのそのことに、絵里は触れようともしなかった。
甲府のホテルで絵里を抱こうとしたことが、僕に対する不信感を強めている虞れがあった。絵里の心の傷を少しでも浅くするために、そのことでも釈明するつもりだったが、それを口にすることはできなかった。ホテルのことを持ちだせば、絵里の気持をさらに乱すような気がしただけでなく、釈明することには後ろめたさもあった。あの日の僕は、絵里を抱きたいという想いに完全に支配されていた。僕は釈明する代わりにひたすら努力した、絵里に対する僕の気持ちにいささかの偽りもなかったことが伝わるようにと。
絵里は僕を責めるような言葉を避けて、静かに話し合うことだけを願っているように見えた。内省的で優しい絵里の心のうちを想いながら、僕はただ絵里の傷を癒すことだけに努めた。そのようにして、絵里とふたりだけの最後のひとときが、路上に停めた車の中を流れていった。
話し合いを終えることになり、僕がエンジンをかけようとしたとき、それをさせまいとするかのように絵里が口をひらいた。
「これでお別れなんて・・・・とても悲しいけど・・・・いままで、ほんとにありがとう」
ひと言ひとことに気持ちを込めたような絵里の言葉が、僕の胸中にあらためて感情の渦をおこした。いとおしさと不憫さ、絵里に対する罪悪感と自責の念。
「ごめんな、こんなことになって・・・・・・ほんとに悔しいよ」
「あやまるなんて、そんなのはいや」はっきりとした口調で言ってから、小さな声で絵里は続けた。「私のこと・・・・愛してくれていなかったみたいだから」
不誠実さをわびるような言葉を、絵里は聞きたくなかったのかも知れない。
僕はあわてて言った。「おれはほんとに好きなんだよ、絵里さんのこと。それなのに、こんなことになってしまって・・・・くやしいけどな」
膝のハンドバッグを見ているかのように、絵里は俯いていた。淡い光が絵里の涙を照らしていた。木の葉の影が絵里の顔にゆらめき、涙をいっそう悲しく見せた。フロントガラスにむけて眼をそらすと、ゆれる枝の彼方で灯が瞬いていた。
「絵里さんには幸せになってほしいんだ。世界一しあわせに」と僕は言った。
「世界一だなんて・・・・おもしろい人ね、松井さん」
絵里が笑いながら話しているように聞こえたけれど、いかにも悲しい声だった。絵里の横顔を見ながら、絵里には本当に幸せになってほしいと痛切に思った。
「ほんとにそう思うよ、おれは。絵里さんには最高に幸せになってほしいよ」
まだ言い足りないことがありそうに思えた。言葉をさがしていると、つぶやくような絵里の声が聞こえた。
「いつかまた、棚から荷物を落としたくなるかしら、わたしは」
絵里を抱きしめてやりたかった。ハンドバッグに眼を向けたまま、絵里は身じろぎもしなかった。淋しげなその横顔が僕の胸を締めつけた。
「絵里さんには勇気があるから、いくらでもチャンスを自分で作ることができるよ。だから、思いきってやってみなくちゃ」と僕は言った。
「がんばってもうまく行かないことがあるけど・・・・・・運命の赤い糸でつながっていなかったのかな」
またもや、絵里を抱き締めてやりたくなった。けれども僕は絵里に顔を向けることすらできなかった。
「運命の赤い糸と言うけど、もとから決まっているわけじゃなくて、自分でその糸を作るのかも知れないよ。先に相手を好きになったほうが、いろいろと相手に働きかけてその糸を作るのかも知れないからな。だから・・・・とにかく、これからもがんばらなくちゃな」
絵里を励ましたつもりだったが、言いおえてから、むしろ絵里を悲しませたのではないかと不安になった。
「ありがとう、松井さん・・・・・・でも、私はだいじょうぶだから」と絵里が言った。「だいじにしてあげてね・・・・松井さんもがんばって」
絵里がふいに僕から離れた存在になったような気がした。僕の中には、そんな絵里に声援をおくる心とともに、淋しさを感じる未練な心があった。
三鷹駅の改札口で絵里とわかれた。うつむきかげんに歩いて行く絵里を見送りながら、その日の絵里の服装を、そのときになって初めて識った。
絵里の姿が見えなくなった。地味な印象を与える絵里のうしろ姿が、自戒と自責の思いとともに胸に残った。
駅の出口へ向かっていると電車がはいってきた。階段をおりる途中で電車が出てゆく音が聞こえた。これで良かったのだと、僕はあらためて自分に言ってきかせた。選ぶべきほかの道などありえなかった。僕は心の中で愚痴をこぼした。「自分を甘やかさなかったならば、絵里を悲しませずにすんだのだ。優柔不断で未熟な俺は、絵里と佳子に悲しい想いをさせることになってしまった」
初冬を想わせる冷たい夜風の中を、僕は車をとめておいた場所に向かった。
運転席に座ると、助手席に眼をひきつけられた。そこに座っていた絵里の胸のうちが想われた。見送ったばかりの絵里の後姿が思い出された。
内気でひかえめな絵里だが、運命の赤い糸で結ばれているであろう人にむかって、いつか心を励ますことだろう、と思った。そうであってほしいと強く願った。運命の赤い糸という言葉を、僕はそれまで聞いたことはなかったのだが、絵里がそれを口にした瞬間に、それが意味することを想像できた。僕は思った、こんな結果になったのは、僕と佳子が赤い糸で結ばれているからだろうか。