深夜、電気を消した自室のベッドで俺は頭を抱えていた。
かれこれ一時間はこの調子だ、もたもたしていた朝を迎えてしまう。
「赤点回避……」
入学後に行われた学力テストの結果が頭の中で暴れまわる。五科目合わせても百点に満たない散々な結果。
この調子だと俺は永遠に幽霊部員になってしまう。考えるだけで恐ろしい。
絶望の中、ふいに真っ暗な部屋の天井を淡い光が照らした。同時に軽快なメロディがスマホから流れ、天井を照らす光源がスマホからなのだとわかった。
画面を見ると、見知らぬ番号からの着信が。
知らない番号からの着信には出ない主義の俺はすぐに拒否のボタンを押してスマホを放り投げる。だが、拒否を押した瞬間再び同じ番号からかかってきた。
もう一度拒否を押すも、すぐに着信。それを繰り返すたびに段々とこの見知らぬ番号の主が誰なのかわかってくる自分がいた。
「……まさか、な」
嫌な予感がしながらも観念して応答ボタンを押すと、スピーカー設定でもないのにスマホから大声が聞こえてきた。
『やっほー! だーれだっ!』
それはこの一か月ですっかり聞き慣れた声だった。
『……切っていいか?』
『待って! ごめん! 私です私! 千歳です!』
やっぱりこいつか。
というかどうして俺の番号を知ってるんだよ。
『それで、用件は?』
『んー、今頃誠くん困ってるんじゃないかなって。成績のことで』
エスパーか。俺の周りには超能力者しかいないのか?
かれこれ一時間はこの調子だ、もたもたしていた朝を迎えてしまう。
「赤点回避……」
入学後に行われた学力テストの結果が頭の中で暴れまわる。五科目合わせても百点に満たない散々な結果。
この調子だと俺は永遠に幽霊部員になってしまう。考えるだけで恐ろしい。
絶望の中、ふいに真っ暗な部屋の天井を淡い光が照らした。同時に軽快なメロディがスマホから流れ、天井を照らす光源がスマホからなのだとわかった。
画面を見ると、見知らぬ番号からの着信が。
知らない番号からの着信には出ない主義の俺はすぐに拒否のボタンを押してスマホを放り投げる。だが、拒否を押した瞬間再び同じ番号からかかってきた。
もう一度拒否を押すも、すぐに着信。それを繰り返すたびに段々とこの見知らぬ番号の主が誰なのかわかってくる自分がいた。
「……まさか、な」
嫌な予感がしながらも観念して応答ボタンを押すと、スピーカー設定でもないのにスマホから大声が聞こえてきた。
『やっほー! だーれだっ!』
それはこの一か月ですっかり聞き慣れた声だった。
『……切っていいか?』
『待って! ごめん! 私です私! 千歳です!』
やっぱりこいつか。
というかどうして俺の番号を知ってるんだよ。
『それで、用件は?』
『んー、今頃誠くん困ってるんじゃないかなって。成績のことで』
エスパーか。俺の周りには超能力者しかいないのか?