――四月十七日(金)
昼休みに入り、いつもの場所で弁当箱を開けると階下から軽やかな足音が聞こえてきた。こちらに近づいてくるにつれ次第に足音が反響していく。
「やあ誠くん!」
「はい出た」
当然のように現れた冬木は当たり前のように隣に座ってきた。
「ご飯ご一緒してもいいかな!」
「もう好きにしてくれ……」
諦めたように言って俺はスマホを取り出した。どうせ拒否しても結果は変わらない。
もういい、こいつのことはお喋りなラジオ番組とでも思ってスルーしておこう。
「聞いて聞いて! 今日ね――」
「ああ、そうだな」
「それでねそれでね!」
「わーそれはすごいなー」
そんな会話が何度か続いた。適当に相槌を打っていたからどんな話を聞いていたのか全く覚えていない。全部右から左にすっぽ抜けていった。
「でさでさ! それでねー!」
適当にあしらわれていることに気付いているのだろう、冬木が話題を振ってくるスピードがどんどん早送りになってくる。
昼休みに入り、いつもの場所で弁当箱を開けると階下から軽やかな足音が聞こえてきた。こちらに近づいてくるにつれ次第に足音が反響していく。
「やあ誠くん!」
「はい出た」
当然のように現れた冬木は当たり前のように隣に座ってきた。
「ご飯ご一緒してもいいかな!」
「もう好きにしてくれ……」
諦めたように言って俺はスマホを取り出した。どうせ拒否しても結果は変わらない。
もういい、こいつのことはお喋りなラジオ番組とでも思ってスルーしておこう。
「聞いて聞いて! 今日ね――」
「ああ、そうだな」
「それでねそれでね!」
「わーそれはすごいなー」
そんな会話が何度か続いた。適当に相槌を打っていたからどんな話を聞いていたのか全く覚えていない。全部右から左にすっぽ抜けていった。
「でさでさ! それでねー!」
適当にあしらわれていることに気付いているのだろう、冬木が話題を振ってくるスピードがどんどん早送りになってくる。