冬木に恩があるのは事実だし、ここでまとめて清算しておけば今後は今のように理不尽な要求をされても心置きなく断れる。

「ちなみに、写させてあげたノート一ページにつき十時間の手助けを要求します!」
「ぶっ飛ばすぞ」

 とうとう口に出してしまった。

「ふふ、冗談だよ。さあレッツ図書室!」

 俺の暴言など全く気にすることなく冬木は鼻歌交じりに廊下を歩き始めた。
 十分だけ、十分だけだぞ……。

 そう心に誓ったものの、結局一時間も付き合わされた。
 もちろん仮入部には行けなかった。絶対に許さない。