気が付けば白猫の姿は消えていた。相も変わらず不気味だが、今だけはその不気味さに感謝する。
校舎に入ると、一階は電気がついていた。しかし二階以降はまったくの暗闇。校舎内に設置された消防ボタンだけが赤く光っていておそろしく不気味だ。まるでホラーゲームの世界に入ったかのよう。
こんな場所に本当に冬木がいるのかと疑わしくなってくる。
しかし階段を上がるにつれ俺の疑問は晴れていった。
聞こえる、すすり泣く女の声が。
真っ暗闇で女の泣き声がするなど冷静に考えると怖すぎる。もし俺の他に生徒がいたら明日には学校の怪談として広まっていることだろう。
二階、三階と階段を上がり、そして俺はあの場所に辿り着いた。昼時になるといつも冬木が賑やかになるあの場所に。
「……やっぱりここにいたか」
ため息交じりにスマホのライトを浴びせると、そこには水色の浴衣を着た冬木が膝を抱えて座っていた。
校舎に入ると、一階は電気がついていた。しかし二階以降はまったくの暗闇。校舎内に設置された消防ボタンだけが赤く光っていておそろしく不気味だ。まるでホラーゲームの世界に入ったかのよう。
こんな場所に本当に冬木がいるのかと疑わしくなってくる。
しかし階段を上がるにつれ俺の疑問は晴れていった。
聞こえる、すすり泣く女の声が。
真っ暗闇で女の泣き声がするなど冷静に考えると怖すぎる。もし俺の他に生徒がいたら明日には学校の怪談として広まっていることだろう。
二階、三階と階段を上がり、そして俺はあの場所に辿り着いた。昼時になるといつも冬木が賑やかになるあの場所に。
「……やっぱりここにいたか」
ため息交じりにスマホのライトを浴びせると、そこには水色の浴衣を着た冬木が膝を抱えて座っていた。