ともかく、無事に合流できてひとまずは安心だ。携帯を持っていないみなみとの合流が一番の心配だったらからな。家が厳しいとはいえ、スマホのひとつも持っていないというのは不便だろうに。
「もう高校生なんだし、そろそろ親に頼んでみればいいじゃないか」
「スマホかあ。便利そうだとは思うんだけどね、今までないのが当たり前だったから特に欲しいとは思わないかな」
「そういうものなのか」
「私がおかしいだけかもしれないけどね」
そんな話をしていると、ふいに背後から物凄い勢いで肩を叩かれた。風船が破裂したような音が聞こえてくるほどの力だった。
「おまたせ!」
振り向くとみなみ同様これまた浴衣で身を包んだ冬木の姿があった。
「おう」
「どう? 似合ってる?」
冬木はファッションショーのモデルよろしくこれでもかと浴衣を強調してくる。
うーん、と俺は僅かに唸った。
実のところ、浴衣の良さが俺にはわからない。何をもって似合っているのか、逆に何が似合っていないかの判断など到底行えない。だって全部同じ柄に見えるし。
興味のないアイドルの顔がみんな同じに見えるのと一緒だ。
「もう高校生なんだし、そろそろ親に頼んでみればいいじゃないか」
「スマホかあ。便利そうだとは思うんだけどね、今までないのが当たり前だったから特に欲しいとは思わないかな」
「そういうものなのか」
「私がおかしいだけかもしれないけどね」
そんな話をしていると、ふいに背後から物凄い勢いで肩を叩かれた。風船が破裂したような音が聞こえてくるほどの力だった。
「おまたせ!」
振り向くとみなみ同様これまた浴衣で身を包んだ冬木の姿があった。
「おう」
「どう? 似合ってる?」
冬木はファッションショーのモデルよろしくこれでもかと浴衣を強調してくる。
うーん、と俺は僅かに唸った。
実のところ、浴衣の良さが俺にはわからない。何をもって似合っているのか、逆に何が似合っていないかの判断など到底行えない。だって全部同じ柄に見えるし。
興味のないアイドルの顔がみんな同じに見えるのと一緒だ。