「さて、ここで問題です。この2つの紙コップに種も仕掛もありません。でも右側のコップにはヒヨコが入っています。はい!お返事は?」
麗亜が人差し指でコンコン!と紙コップの底を軽く叩くと中から“ピヨピヨ!”と可愛らしい鳴き声がした。
「そしてこの右側のヒヨコは、目に見えない魔法の道を歩いて今度は左側のコップに行きます。はい!ワン、ツウー、スリー!」
麗亜は20センチほど離して置いた左側のコップの底をまた人指し指で“コンコン!”と叩く。するとまた“ピヨピヨ!”と元気な鳴き声が返ってきた。