「やられた・・・・・・」
俺、マイネル・ロイヤーズは目の前の光景に呟いた。
俺がいるのはロイヤーズ王国の王都。
王都と言えば人が溢れ賑やかで豊かな筈だ。
だが、俺の目の前に広がっているのは人の姿は無く、ボロボロになった建物、活気なんて無く正にゴーストタウンだった。
「たった1年でこんな事になるなんて・・・・・・、兄貴が無能だ、というのはわかっていたけどこれは余りにも酷すぎるだろ・・・・・・」
正直、実家でもあるロイヤーズ城には入りたくなかったが入るしか無い。
足取り重く俺は城に向かって進んでいく。
「門番さえいない、か・・・・・・」
普通だったら厳重な警備がされている筈の城には兵士、メイド、役人、大臣の姿なんて無かった。
当然、国を収めている筈の国王である我が兄や兄弟姉妹の姿は無かった。
「本当に一人もいないんじゃないか・・・・・・?」
頭がズキズキしつつ俺は城内を見て回った。
最後にやって来たのが執務室だが此所で初めて人の気配を感じた。
俺はゆっくりと扉を開けた。
「・・・・・・誰だ?」
「この国の王族だった者だが」
「っ!! マイネル殿下っ!!」
机に向かい必死に書類にペンを走らせ目の下にくまが出来て生きている覇気を感じさせない虚ろな表情をしているのは確か兄貴の取り巻きで兄貴の国王就任と同時に宰相になったヨマール・デニラスだった。
「ヨマール、一体何があったんだ? たった1年でこんなに国が落ちぶれるなんて・・・・・・、馬鹿兄貴がやらかしたのか?」
「申し訳ありません・・・・・・、私がついていながらこの様な事になってしまい・・・・・・、思えばマイネル様を王太子にしていればこんな事にならなかったのに、当時の我々は見る目が無かった・・・・・・」
泣きながら謝罪をするヨマール、俺の中ではクールで知性的だった筈なんだが、とりあえず落ち着かせて話を聞く事にした。
俺、マイネル・ロイヤーズは目の前の光景に呟いた。
俺がいるのはロイヤーズ王国の王都。
王都と言えば人が溢れ賑やかで豊かな筈だ。
だが、俺の目の前に広がっているのは人の姿は無く、ボロボロになった建物、活気なんて無く正にゴーストタウンだった。
「たった1年でこんな事になるなんて・・・・・・、兄貴が無能だ、というのはわかっていたけどこれは余りにも酷すぎるだろ・・・・・・」
正直、実家でもあるロイヤーズ城には入りたくなかったが入るしか無い。
足取り重く俺は城に向かって進んでいく。
「門番さえいない、か・・・・・・」
普通だったら厳重な警備がされている筈の城には兵士、メイド、役人、大臣の姿なんて無かった。
当然、国を収めている筈の国王である我が兄や兄弟姉妹の姿は無かった。
「本当に一人もいないんじゃないか・・・・・・?」
頭がズキズキしつつ俺は城内を見て回った。
最後にやって来たのが執務室だが此所で初めて人の気配を感じた。
俺はゆっくりと扉を開けた。
「・・・・・・誰だ?」
「この国の王族だった者だが」
「っ!! マイネル殿下っ!!」
机に向かい必死に書類にペンを走らせ目の下にくまが出来て生きている覇気を感じさせない虚ろな表情をしているのは確か兄貴の取り巻きで兄貴の国王就任と同時に宰相になったヨマール・デニラスだった。
「ヨマール、一体何があったんだ? たった1年でこんなに国が落ちぶれるなんて・・・・・・、馬鹿兄貴がやらかしたのか?」
「申し訳ありません・・・・・・、私がついていながらこの様な事になってしまい・・・・・・、思えばマイネル様を王太子にしていればこんな事にならなかったのに、当時の我々は見る目が無かった・・・・・・」
泣きながら謝罪をするヨマール、俺の中ではクールで知性的だった筈なんだが、とりあえず落ち着かせて話を聞く事にした。