そして、その夜のこと。私はミャオちゃんと、今日の芋煮会の感想をメールでやり取りしていた。

 文字打ちにしか使っていなかったミャオちゃんの携帯電話だが、最近やっとメールアドレスを登録してくれた。やり方を覚えてしまえばミャオちゃんは意外と筆まめで、返信だけではなく自分から率先してメールを送ってくれる。

 ケチャップ味じゃなかったのに、芋煮汁も渋皮煮もキレイに食べてくれたことを褒める。響さんと碧さんもたくさん話しかけてくれて、楽しい時間を過ごせたみたいだ。

【ミャオちゃん、碧さんにすぐなじめてよかったね】

 人見知りなのに珍しいな、と思って送ったのだけど、返ってきたメールを読んで体温が上がった。

【おむすびに、雰囲気が似てたから】

 えっ、そう、なの? 碧さんにすぐくっついていたのは、私と雰囲気が似ていて安心したから?

「ミャオちゃん、反則だよ……。かわいすぎる……」

 ベッドの上で枕に顔をうずめながら、スマホを握りしめる。こんなうれしいサプライズをくれるから、ついつい妹のようにかわいがってしまうのだ。

【またみんなで、楽しいこと、したい】

 返事を送る前に届いたメールを読んで、来年もみんなでお花見と芋煮会ができますように、と目を閉じて願った。きっとそこには、四葉さんのような新しいメンバーもいるのだろう。