自分の推測に驚きを隠せず、思わず春乃と冬哉を見比べていると、私の視線に気づいた彼女はなぜか、ぴっと背筋を伸ばし、気まずそうな顔で「ごめん」と呟いた。
「え、なに? なんで謝るの?」
 怪訝に思って首を傾げると、春乃はふふふと笑って「ううん、なんでもない」と首を振った。
「そう? ならいいけど」
 彼女は昔から天然でちょっと不思議ちゃんで、ひとりだけ人とずれたことを考えたりしていることもよくあった。きっと今も、私には理解の及ばないことを考えているのだろう。
「そういえば、このサークルって、いつから正式に活動開始するの?」
 ふいに気になっていたことを口にしてみると、三人が「えっ?」と目を丸くして同時に私を見た。私も動揺して「えっ」と声を上げる。なにかおかしいことを言っただろうか。
 千秋がコーヒーのパックを口から離し、ぱちぱちと瞬きをして、
「もうしてる……つもりだった」
 と遠慮がちに答えた。
「え、もうしてるって? サークル活動を?」
「うん……。だって毎日集まってるし」
「え……」
 集まってるだけじゃん、と心の中で突っ込みを入れる。私たちは本当に、放課後になると裏庭に集まって、なにをするでもなくおしゃべりをしているだけなのだ。
「え、でも、あれでしょ? 四季を愛でる会、でしょ? 特になんにもしてなくない?」
 おそるおそる訊ねると、冬哉が「確かに」と腕組みをして頷いた。
「とりあえず集まったらサークルだと思ってた……」
 春乃が心底驚いたという顔をしている。千秋は「確かになんにもしてないな」と小さく笑った。
「えー? なにかないの? いつまでになにするとか、なにか作るとか」
 呆れ返って訊ねると、三人ともへらりと笑った。
「へへへ……ないね」
「ないな」
「うん、ない」
 私はがっくりと肩を落とした。
「どういうことよ……。そもそも、どういう目的でこのサークル作ったの? 今まで一回もそれらしい活動してるの見たことないんだけど」
「えー、いやまあ、主な目的としては、放課後ライフを充実させる、的な」
「季節、関係ないじゃん」
「でもでも、このメンバーなら、やっぱり四季でしょ!」