佐々木麻友と夫の卓也はマンネリ気味の夫婦。
子供のいない時間はあまり会話もなく、麻友は味気ない毎日を不満に思っていた。
ある日、レストランからの無料招待ハガキが届く。
二人が向かうと、そこは目隠しで食事をする「ブラインド(目隠し)」という名の店だった。

尻込みする二人だったが、料理の美味しさと、目隠しをして味わうことで得られる食の新たな発見を楽しむ。

メインディッシュのアジフライに感動した卓也がシェフに礼を言いたいと告げると、明るくなった店内で対面したシェフは麻友だった。

ここは妻の作った料理を夫が一番美味しいと答えたら賞金がもらえるという、ドッキリのようなゲーム会場だった。

ところが店を出たところで麻友が「命と賞金をかけた」と更なる種明かしをする。

そこで二人が振り向くと店は消えていた。

卓也は、当たり前のものだと見失っていた麻友の大切さをかみしめる。