ミドリの言葉に、私は驚きの声を上げた。
「可能性は低いけど、無いとは言い切れなかった。二人は双子だし、他人には分からない絆が有ってもおかしくないからね」
ミドリの発言はどこかおかしい。
さっきは私と雪香の不仲を確信している様子だったのに、今になって双子の絆?
「なんだか話がおかしな気がする。それと雪香の部屋にも同じ手紙が有ったけど、それも反応を見る為?」
「……手紙って?」
「え? だから、お前を許さないとか……自分で出したんでしょ?」
奇妙な質問だと思った。どうして、そんな事わざわざ確認して来るのだろう。
「ああ……変なこと聞いてごめん」
ミドリは微笑みを浮かべた。落ち着きを取り戻したように見える。
「沙雪と雪香の関係は、本当に知らなかったんだ。仲が良くないと思ったのは、僕の手紙に対する沙雪の反応から。本当に雪香から何も聞いてないんだなって思った。」
「……そう」
ミドリの言い分は、信用出来なかった。何か隠しているように感じる。
だけど、それ以上は何も言わなかった。言っても無駄になるだろうと思ったから。
自然と私達の会話は終わり、それを待っていたかのように蓮が口を開いた。
「俺からも聞きたい!」
強い口調でミドリに言う蓮を横目で見ながら、私は静かに立ち上がった。
「沙雪?」
「何してんだ?」
ミドリと蓮が、すぐに気付き怪訝そうな顔をした。
「話も済んだし、帰ろうかと思って」
蓮は不満そうに顔をしかめた。
「送ってくから待ってろよ」
蓮の言葉にミドリも頷く。
「そうだよ、一人で行動しない方がいい。それに住まいを変える話も途中だっただろ?」
「どちらも遠慮します。私は一人で平気だからゆっくり二人で話して。ミドリ
今日は情報をありがとう。鷺森さんもこの場を作ってくれて助かりました」
他人行儀に挨拶をして、止める声に耳を貸さずに部屋を出た。
リーベルからも出ると、人気の多い道を選び駅迄向かう。
時間と共に気温が下がり、コートの前をしっかり閉めていても、体が凍えるような寒さを感じた。
沢山の見知らぬ人とすれ違っていく。
ミドリの話を聞いたせいか、人の目が必要以上に気になってしまう。
誰も私なんて見ているはずは無い。そう頭では分かっているのに、漠然とした不安を感じていた。
「可能性は低いけど、無いとは言い切れなかった。二人は双子だし、他人には分からない絆が有ってもおかしくないからね」
ミドリの発言はどこかおかしい。
さっきは私と雪香の不仲を確信している様子だったのに、今になって双子の絆?
「なんだか話がおかしな気がする。それと雪香の部屋にも同じ手紙が有ったけど、それも反応を見る為?」
「……手紙って?」
「え? だから、お前を許さないとか……自分で出したんでしょ?」
奇妙な質問だと思った。どうして、そんな事わざわざ確認して来るのだろう。
「ああ……変なこと聞いてごめん」
ミドリは微笑みを浮かべた。落ち着きを取り戻したように見える。
「沙雪と雪香の関係は、本当に知らなかったんだ。仲が良くないと思ったのは、僕の手紙に対する沙雪の反応から。本当に雪香から何も聞いてないんだなって思った。」
「……そう」
ミドリの言い分は、信用出来なかった。何か隠しているように感じる。
だけど、それ以上は何も言わなかった。言っても無駄になるだろうと思ったから。
自然と私達の会話は終わり、それを待っていたかのように蓮が口を開いた。
「俺からも聞きたい!」
強い口調でミドリに言う蓮を横目で見ながら、私は静かに立ち上がった。
「沙雪?」
「何してんだ?」
ミドリと蓮が、すぐに気付き怪訝そうな顔をした。
「話も済んだし、帰ろうかと思って」
蓮は不満そうに顔をしかめた。
「送ってくから待ってろよ」
蓮の言葉にミドリも頷く。
「そうだよ、一人で行動しない方がいい。それに住まいを変える話も途中だっただろ?」
「どちらも遠慮します。私は一人で平気だからゆっくり二人で話して。ミドリ
今日は情報をありがとう。鷺森さんもこの場を作ってくれて助かりました」
他人行儀に挨拶をして、止める声に耳を貸さずに部屋を出た。
リーベルからも出ると、人気の多い道を選び駅迄向かう。
時間と共に気温が下がり、コートの前をしっかり閉めていても、体が凍えるような寒さを感じた。
沢山の見知らぬ人とすれ違っていく。
ミドリの話を聞いたせいか、人の目が必要以上に気になってしまう。
誰も私なんて見ているはずは無い。そう頭では分かっているのに、漠然とした不安を感じていた。