俺はシロツメクサの花とクローバーを挟んだまま本を閉じた。

そしてこちらに背を向けて眠っているチビを見やる。

すっぽりとかぶった掛け布団の端から、小さな頭のてっぺんだけが見えていた。


「そりゃ、淋しいよな……」

俺はチビの小さな頭のてっぺんを見つめながら、ほとんど無意識にそう呟いていた。