明日も順調に勝ち進めれば課長は、
永井さんに当たる。
きっと凄いことになるだろう。

どうしよう……大丈夫かな?
不安と見てみたい気持ちが混ざり何だか
落ち着かなかった。

ウロウロしていると夏美さんに
「ウザいから……落ち着いて下さい」と
叱られてしまった。

すみませんと謝りながらベッドの上に座った。
ちなみに今日は、大会で用意されたホテルで
宿泊することになっている。
たくさんの選手やサポーターの人達が
泊まるのだが私と夏美さんは、同室になった。

「あの……夏美さんは、不安とか無いのですか?」

冷静な態度の夏美さんに驚いていた。
慣れているからだろうか?
年下なのに落ち着いている……。

「不安になりませんよ。日向さんは、
元・パラリンピックの金メダリストですよ。
世界ならまだしも国内なら最強ですから」

アッサリと言い切る夏美さんに私は、
凄いなぁ~と思った。
これも信頼からだろう。羨ましい……。

私も、もっと課長を信じたい。するとその時だった。
ベッドに置いてあった自分のスマホが突然鳴った。
誰だろうか?ベッドの上に座るとスマホの中を見てみた。
すると課長からLINEが来ていた。
えっ?課長からだわ!?

慌てて見てみると今、部屋で
松岡さん達が来ているらしい。だから
来ないか?というお誘いメッセージだった。

やったー嬉しい。
ちなみに課長は、篠原さんと同室だ。
行きたいし、課長に会いたい。

「夏美さん。亮平さんと篠原さんの部屋に
一緒に行きませんか?
松岡さん達も来ているみたいですよ」

「えっ?ま、松岡さんが!?」

夏美さんに伝えると松岡さんの名前に慌てだした。
えっ……?あんなに冷静だったのに
意外な反応の仕方をするので驚いてしまった。
しかし行くと言うので私達は、そのまま
課長達が居る部屋に向かった。