「は、はい。大丈夫です……」
私は、その手を受け取り立ち上がった。
手が触れて心臓がドキッとさらに高鳴った。
そうしたら課長は、私の手を離さずに
いつの間にか来ていた篠原さんに
「すみません。二階堂が
また怪我をしてしまったので、医務室に
連れて行きます」と言ってきたではないか。
えぇっ!?
私……尻餅をついたけど怪我なんてしていない。
それよりも手が……。
「ほら、行くぞ。二階堂」
「えっ?は、はい」
ワケが分からずに動揺をしてしまう。
引かれた手が熱い。
そして強引に連れて行かれると思ったが
課長は、廊下に来ると手を離してこちらを向いた。
「さっきの話は、本当か?」
そう言い私に詰め寄ってきた。
えっ?さっきって課長のことを嫌いではないと
言ったことだろうか?
課長を目の前にすると恥ずかしくなってきた。
本心だが、よく考えたら違う意味にもとれてしまう。
私は、モジモジしながらコクりと頷いた。
すると課長は、ホッとした表情をしてきた。
「そうか……それならいい」
えっ……?
何故そんな表情をするのか分からない。
でも心臓がドキッと高鳴ってしまった。
「それなら前もって言っておく。
二階堂。合コンに行くな!」
すると課長は、私にそんな事を言ってきた。
えぇっ……!?
課長の爆弾発言に驚いてしまった。
何故課長に合コンに行くのを止められるのだろうか?
「どうして……ですか?」