課長の走る姿は、とても素敵だ。あれれ?
私……やっぱり課長のことが好きなの?
考えれば考えるほど心臓がドキドキしてきた。

「えっ?どうして
顔が赤くなっているのですか?」

夏美さんが不思議そうに聞いてきた。
それは、こっちも聞きたい。
どうしてこんなに動揺をするのだろうか?
心臓の心拍数が止まらない。

「あ、あの……」

「あ、日向さん!!」

えっ?
慌てて振り向くと課長がトラックに入ってきた。
顔を見たら余計に心臓がドキッと高鳴ってしまった。 
あ、誤解を解かなくちゃあ……!?
しかし、そう思っていたら

「日向さーん!!」

夏美さんは、嬉しそうに課長のところに
駆け寄って行ってしまった。えっ?もしかして
夏美さんって課長のことが好きなの?
だから、あんなに敵意を剥き出しにしていたの?

もしそうだとしたら……。
そう考えたら胸がズキッと傷みだした。
すると課長が私に気づいてくれた。
だが、すぐに目線を夏美さんの方に逸らされてしまう。

あ、避けられた……。
胸がギュッと締め付けられそうになった。
やっぱり怒っているのだろうか。

私が否定的なことを言ったから……。
せっかく話せるようになれたのに。
しゅんと気持ちが落ち込んでしまう。
泣きそうになっていたら

「二階堂。何をやっているんだ?
ウォーミングアップは、終わっているのか?
やっていないのなら一緒にやるから来い」

「えっ?は、はい。」

まさか呼び掛けてくれるなんて
思わなかったから驚いてしまった。
でも凄く嬉しかった。さっきのは、
たまたま目線が逸れただけなのかな?
どちらにしろ話しかけてくれたのが嬉しかった。