私にそんなことを言ってくるではないか。
えっ?えぇっ……!?
突然の質問に激しく動揺してしまった。
違う……そんなのではない!!
「ち、違いますから。私は、
課長のことなんて好、好きじゃありません」
「ちょっ……二階堂さん。分かったから
声大きいから」
慌てて止めてくる紺野さんにハッとした。
思わず大声を出してしまった。
しかし気づいたときには、すでに遅かった。
私は、慌てて手で口を押さえる。
そして課長を見てみると電話は、すでに終わったらしく
こちらを凄い目付きで睨んでいた。
ひぃぃっ!?
「お前の気持ちは、よーく分かった。
ここは、色恋を話す場所ではないのだぞ?
アホなことを話す前に仕事しろ!!」
バンッとデスクを叩きながら凄い剣幕で
怒鳴られてしまう。
「す、すみません」
慌てて謝るとパソコンを打つが内心ショックだった。
どうしよう。課長に聞かれちゃった。
変な誤解をされちゃったよ……。
「ごめんね……二階堂さん」
「いえ、大丈夫です」
申し訳なさそうに謝ってくる紺野さんに私は、
苦笑いした。だが内心はそれどこではない。
チラッと課長を見るとまだムスッと
不機嫌そうにしていた。
慌てて否定的なことを言ってしまったが
そんなつもりは……あれ?
私……何でそんなにショックを受けているのだろう?
何も想っていなかったら怖いからと言って
そこまでショックを受ける必要もないのに。
自分でも不思議でならなかった。
「あら、二階堂さん。どうしたの?
顔が真っ赤よ?」