「おぉ、松岡もやるなぁ~いつから
好きになったんだ?」

篠原さんは、驚いていたが源さんは、
興味津々に聞いてきた。私も……気になる。

「僕は……ほら目が見えないし
その上に父の会社でも浮いた存在だから
苦労することも多くて……でも皆さんもそうですが
彼女は、そんな僕に障害とか気にせずに
優しくしてくれたんです。
声や話して分かるぐらいに優しくて温かい女性。
だから自然と意識するようになって……」

そうなんだ……うん?
素敵な恋ばなを聞いた時になんだけど
えっ?父の会社?

「会社で浮いてるって……お前の場合あえて
そうしてるだけだろう。自分が跡を継がないで」

「ちょっと待って下さい!!
跡継ぎって?どういうことですか?」

課長が言ってすぐに私は、ツッコんだ。
確か前に松岡さんは、会社の平社員だと聞いていた。
視覚障害だから軽い雑務をさせてもらっていると
ちなみに源さんは、市役所に勤めている。

「松岡は、こう見えても御曹司だからな。
世界有数の松岡グループの長男だし」

課長は、詳しく説明してくれたが
私は、それを聞いて驚いてしまった。
えぇっ!?松岡グループって言ったら、いろんな企業
やっていて全て成功させている会社だ。
そんな凄い会社の長男だったなんて……。
松岡さんの意外な経歴が凄い。

「凄いですねぇ……」

「アハハッ……それは、会社だけだよ!
僕は、すでに跡継ぎ候補から外されている。
目が見えないからね。今は、弟が継いでいるよ!
雑務を担当させてもらえるだけでも
ありがたいと思っている」

そんな……!?
でも、確かに視覚障害を持っている
松岡さんには、会社を引っ張って行くには、
無理があるだろうし……複雑な気持ちになっていく。
だが皆は、はぁっ?という表情していた。
えっ……?

「何が雑務をやらしてもらえるだけありがたいだ?
お前が裏で手を回しているくせに」

課長は、呆れたようにそう言ってきた。
えっ?裏で手を回す?
きょとんとしていると加藤さんまで