もしかしたら、秋山さんが勘違いしてるとか?
それとも秋山さんにフラれてから、南さんは今のデキる女キャラになったとか?
――ねぇ又吉、なんなの? どうなってるの、この状況。
考えぬいた挙句、それからは南さんに見つからないように、秋山さんの仕事は家に持ち帰ることにした。
仕事を持ち帰ることは本当なら会社の規定で厳禁になっているのだけれど、それ以外の円満解決が思いつかない。
忙しい時はどこも忙しい。総務の仕事で残業をして、家に帰っても仕事をしてという日々がしばらく続いた。
そんなある日、眠い目をこすりながら、ふと又吉の声が頭をよぎった。
【あの男、信用しないほうがいい】
データーを保存してノートパソコンの電源を落として、ふと考える。
『もとちゃん、クリスマスは一緒に過ごそう』
あれきり、その話が出たことはない。
相変わらずデートも誘われないし、電話番号も聞かれない。
そもそも秋山さんは、どうしていつも表立って仕事を持ってこないんだろう?
私が特別だから。なんて都合のいい解釈をしていたけれど、でも、自分だったら大切な人にこんな仕事のさせ方するだろうか?
『大丈夫? 顔色よくないみたいだけど』
秋山さんはそう言って心配してはくれるけど、だからといって資料は作らなくていいとは言わない。
『ごめんね』と謝ってはくれるけど、休日のデートに誘ってくれることはない。
外で会うのはランチだけだ。
ふと、
【なんだ、便利屋か】
又吉がそう言ったいたことが思い出された。
それとも秋山さんにフラれてから、南さんは今のデキる女キャラになったとか?
――ねぇ又吉、なんなの? どうなってるの、この状況。
考えぬいた挙句、それからは南さんに見つからないように、秋山さんの仕事は家に持ち帰ることにした。
仕事を持ち帰ることは本当なら会社の規定で厳禁になっているのだけれど、それ以外の円満解決が思いつかない。
忙しい時はどこも忙しい。総務の仕事で残業をして、家に帰っても仕事をしてという日々がしばらく続いた。
そんなある日、眠い目をこすりながら、ふと又吉の声が頭をよぎった。
【あの男、信用しないほうがいい】
データーを保存してノートパソコンの電源を落として、ふと考える。
『もとちゃん、クリスマスは一緒に過ごそう』
あれきり、その話が出たことはない。
相変わらずデートも誘われないし、電話番号も聞かれない。
そもそも秋山さんは、どうしていつも表立って仕事を持ってこないんだろう?
私が特別だから。なんて都合のいい解釈をしていたけれど、でも、自分だったら大切な人にこんな仕事のさせ方するだろうか?
『大丈夫? 顔色よくないみたいだけど』
秋山さんはそう言って心配してはくれるけど、だからといって資料は作らなくていいとは言わない。
『ごめんね』と謝ってはくれるけど、休日のデートに誘ってくれることはない。
外で会うのはランチだけだ。
ふと、
【なんだ、便利屋か】
又吉がそう言ったいたことが思い出された。