翌日、やはり朝から天気は微妙だった。この時期は弁当が傷む心配もあって、もっぱら学食か購買で昼食を済ませている。俺は基本的にひとりで食べるので、今日は手早く済ませられる購買にパンを買いに行く。
俺が買うのは、からあげパンとコーヒー牛乳のコンビが鉄板だ。ホットドッグ用のパンにからあげと刻んだキャベツ、そして輪切りのゆで卵が入っていてなかなか旨い。
ちょっと遅くに向かうと売り切れだったりするので、いつもチャイムが鳴るのと同時に小走りで買いにいく。毎度のことだが、購買は混んでいた。
おとなしく並んでいると、あるものが視界に入り俺は目をこすった。なにかの見間違いかと思ったが、目の前には昨日見た紫と緑の縁が漂っている。
急いでその端を目で追うと自然と列のうしろの方に顔を向ける形になり、そこには昨日の女子学生……ではなく男子の姿があった。友人たちと一緒に購買に来たらしいその顔には見覚えがある。
たしか、隣のクラスの藤本だ。あまり話したことはないが体育が一緒なので顔と名前は知ってる。バスケ部に所属していて背も高く、ややつり目ではあるが、そこまで顔も悪くない。
球技大会はあいつのいるチームと当たって初戦負けしたのを思い出した。
しかしなんであいつに縁が……。
なんとか目当てのものを手に入れ、不自然にならない程度にまだ並んでいる藤本の横顔を見つめた。そして、そのまま縁の先を求めて歩き出す。
結果的に神社に来ていた彼女よりも先に見つけたわけだが、彼女が何者なのかを知る必要もある。縁を辿っていくとどうやら彼女は藤本と同じクラス、俺の隣のクラスだった。
それが分かったところで、ここからどうするべきか。わざわざ隣のクラスまで行くほどの用事もないし、そこまで親しい人間もいない。
まさか彼女が隣のクラスだったとは。神社で会ったときには気づかなかった。それほどに俺の学校での人間関係は希薄だった。
俺は怪しまれないようドアのところから縁の先を追って中を窺う。
そこには、昨日の彼女がいた。机をくっつけてお昼を食べ、友人たちと談笑している。さすがにあそこに割って入るなどできそうもない。そもそもなんて声をかけたらいいんだよ。
俺が買うのは、からあげパンとコーヒー牛乳のコンビが鉄板だ。ホットドッグ用のパンにからあげと刻んだキャベツ、そして輪切りのゆで卵が入っていてなかなか旨い。
ちょっと遅くに向かうと売り切れだったりするので、いつもチャイムが鳴るのと同時に小走りで買いにいく。毎度のことだが、購買は混んでいた。
おとなしく並んでいると、あるものが視界に入り俺は目をこすった。なにかの見間違いかと思ったが、目の前には昨日見た紫と緑の縁が漂っている。
急いでその端を目で追うと自然と列のうしろの方に顔を向ける形になり、そこには昨日の女子学生……ではなく男子の姿があった。友人たちと一緒に購買に来たらしいその顔には見覚えがある。
たしか、隣のクラスの藤本だ。あまり話したことはないが体育が一緒なので顔と名前は知ってる。バスケ部に所属していて背も高く、ややつり目ではあるが、そこまで顔も悪くない。
球技大会はあいつのいるチームと当たって初戦負けしたのを思い出した。
しかしなんであいつに縁が……。
なんとか目当てのものを手に入れ、不自然にならない程度にまだ並んでいる藤本の横顔を見つめた。そして、そのまま縁の先を求めて歩き出す。
結果的に神社に来ていた彼女よりも先に見つけたわけだが、彼女が何者なのかを知る必要もある。縁を辿っていくとどうやら彼女は藤本と同じクラス、俺の隣のクラスだった。
それが分かったところで、ここからどうするべきか。わざわざ隣のクラスまで行くほどの用事もないし、そこまで親しい人間もいない。
まさか彼女が隣のクラスだったとは。神社で会ったときには気づかなかった。それほどに俺の学校での人間関係は希薄だった。
俺は怪しまれないようドアのところから縁の先を追って中を窺う。
そこには、昨日の彼女がいた。机をくっつけてお昼を食べ、友人たちと談笑している。さすがにあそこに割って入るなどできそうもない。そもそもなんて声をかけたらいいんだよ。