時間が経つのって本当に早い。

 快晴の死からもう2年が経とうとしている。

 あんなにずっと一緒にいた、征規や春那ともたまにしか連絡を取らない。特に征規とは。

 春那とは一か月に一度くらいのペースで会っているけれど、私の雰囲気がそうさせるのか、春那は快晴の話はあまりしない。

 私は希望通りの大学へ進学して、春那は専門学校に在学中の今、ネット販売でオリジナルブランドを立ち上げている。

 この間電話で話した時は、軌道に乗るのはずっと先だから忙しいと笑っていた。忙しくても充実しているのだろうと思う。
 征規も希望の大学へ合格した。征規もきっと忙しいのだろう。

 時々、快晴の夢を見て、泣きながら目が覚めることがある。一人暮らしの家だから、泣いても誰にも心配や迷惑をかけることはないけれど、何年経とうが私はこの苦しみを永遠に繰り返すのだろう。

 いつになったら救われるのだろうか?と考えたこともあったけれど、快晴のことを忘れたくない気持ちが勝っているのだから、永遠に続く。
 そして辛くて痛い気持ちに蓋をする。

 快晴の話は大学でできた友人にも一切話したことはない。友人と言っても、私の中では「友達」には昇格しない。友達は征規や春那だけでいい。そして、「親友」はこれから永遠に快晴だけいいと思っている。