「ルイさん、こんばんは」

 巻き髪を片耳にかけながら、にっこり微笑み立っていたのは、今日はワンポイントではなく、全身レオパード柄のロングワンピースを着た沙也加だった。

「あら、隆太君もいるの? こんばんは」

「良太です、こんばんは」

「いらっしゃいませ、沙也加様」

 すかさずルイが引いた椅子に、沙也加は上品に腰かけた。頬が、ほんのりと赤味を帯びている。チークではなく、皮膚の内側から浮き上がっているような赤だ。

もしかして、お酒飲んでる?