― Boys Side ―


「素直になれなくて」



少しだけ苦い はずのコーヒー

飲まずに 店を出た

後ろ髪引かれる 思いの君を残して




かなり身勝手な話だろう

だって

耳を塞いでただうつむいてた

君に

僕の言葉は聞こえてはいない




心変わり そんな事じゃないけど

今の僕は 君を辛くさせるだけな

存在に思うばかりの日々で




あの日

ベランダから見た夜空

ぼんやりな僕 願いをかける君 

ずっと先の事 それだけ教えてくれた 

なんだか

とても切なすぎた夜




ただ気丈に振舞うだけの

僕の心はうらはらだった





不幸せだと

思った日々はない

けれども

幸せにした

そうも思えない

僕もただ辛くて




かなり無責任な話だろう

心通えば

確かな形にこだわるなんて

すごく

愚かな事だってわかるはず




あの日カーテンの隙間からの光

その雰囲気で僕にもたれた君

言葉選びでなんだか心は上の空

結局ただ

静かに光を見てた夜




ただ一言でも本音を言えたなら

僕の心も素直になれたかな?




あの時何か言えたら抱きしめてたら

なんていまさらな気持ちを思ってみたって

僕の弱さが君をキズつけたことに変わりなくて

本当は君の前向きな声やしぐさで

すごく勇気つけられていたんだ




本当はすごく愛してる

愛しているんだ

最後までうまく言えなくて



ただただ



さよなら

さようなら