「ルチア様。気をつけ下さい。
近くに盗賊達が居ます!!」

私は、慌てて太ももから短剣を取り出して
投げられた弓を弾き返した。
するとたくさんの盗賊達に囲まれてしまった。
想像していた通り最悪の状況になってしまった。

「よく来たなぁ~国王陛下」

「あれ?あのメイド……メイドではないのか?」

何十人も居そうな盗賊達に私は、焦りを覚えた。
何とかして、2人を守らないと
だが何十人を相手に1人だとキツいなぁ……と思った。
すると盗賊のお頭らしき中年男が現れた。

「よく連れて来たな。リアーナ」

そう言ってきた。えっ……?
そうすると助けを求めてきた女性は、
クスクスと笑いながらお頭の元に行ってしまった。
まさか……!?

「騙してごめんなさいね?残念ながら
私も盗賊の1人だったの」

どうやら私達は、騙されたようだった。
あの追っていた盗賊もそしてこの女性も
国王陛下を誘い込むための罠だった。この女……。
私は、悔しさで歯を食い縛った。

だがしかし陛下は、驚くどころか大笑いをしていた。
その姿に驚いた。国王陛下……!?

「なるほどな。どうやら予感していた通りだったな」

えっ?
国王陛下の言葉に驚いた。
まさか、気づいていたの?この現状を……。
盗賊のお頭も驚きながら睨み付けた。

「何っ?何故分かった……」

「山に登ったと言っていたがこの女性は、
我が国の住人ではないからだ。
なんせ住人の女性は、赤ん坊からお年寄りまで
把握しているからな。すぐに住人ではないと
俺には、すぐに分かった」