黄金色の柔らかで温かな、そしてたまらなく心地のいいふかふかのクッションが、私を包み込む。

毛並みの整ったそれはたっぷり空気を含んでおり、優しく抱きしめられているかのようだ。

頬ずりすると整った毛並みの向きが崩れるが、すぐに元に戻る。


「彩葉(いろは)」


満たされた気持ちで顔をうずめていると、誰かが私の名を呼んでいる。
しかし、なぜか目を開けることができない。


「もう心配いらない。ゆっくりおやすみ」


そんな声とともに頭を撫でられ、私は深い眠りに落ちていった。