1 隣の席

「なつぽんどーしよ!!今度の隣の席の人,陽キャなんだけど!」

「あらぁ〜…あ!でもさ、人を好きになれるチャンスじゃん!」

「あ、そっか!良いところ見つけられるように頑張る!」

「いいぞ〜萌!最初はさ、適当に
よく授業中寝ちゃうんで起こして〜
とかでいいんじゃない?」

なつぽんは恋愛相談先生としてクラスでもまぁまぁの人気がある。
どちらかといえば陽キャだ。
そんななつぽんと一緒にいるから陽キャに見られがちだけど

私は陰キャだ。重度のコミュ障だ。

前の隣の席は不登校だったから
まぁ、ありがたかった。

もう終わった…でもなつぽんのアドバイスも参考にしてみよう。





2 まっすぐな男の子

「あ、〜〜萌です。よく寝るので起こして…ほしいです。」
コミュ障特有の間を挟みながら何とか挨拶?をした。

「おぉ…俺は草野啓。上の名前聞こえなかったから萌って呼んでいい?俺の事は啓でいいからさ、」

「…はい。」

「てかさ、俺ら同い年じゃん?敬語やめね?」

「あっ…は、うん。」

陽キャは簡単に喋ったこともない人を呼び捨てできるんだ…
びっくりした。
相手の神なコミュ力でなんとか会話が成り立った。
あとは良いとこ探さなきゃ!


「なつぽん聞いて!」

「おお、どしたよ?」

「なんか色々いける気がする!」

「おう!ガンバ!」


もしかしたらこの時から好きだったのかもしれない


啓の事。