「――お前なんか死んじまえ!この面汚しが!!!」


 そんな暴言が、いつも僕を傷つける。生まれた時から、僕がいる世界は地獄そのもので、生きる意味も、死ぬ意味もなかった。


毎日のように。まるでそれが当たり前かとでも言うように、今日も家という形をかたどった牢獄で父親に首を絞められながら、ふと思う。——なんで自分は生まれたんだろうって。
 本当に、なんで……。


「ちょっとお姉さーん、人身売買に興味ない?」
 この世の何もかもに絶望し、全てに投げやりになっていた時に聞いた、彼女のその言葉は、比喩でもなんでもなく、本当に、まさに僕の人生を、180度変えてくれたんだ。


 圧倒的な力を持って、僕を楽園に連れ出したんだ。