さらに1枚、また1枚とカードはめくられる。

「名前……誕生日……血液型」
「そうです。名前と誕生日が同じなんです」
「仕事場て知り合ったね? うむ……仕事というかアルバイト先じゃな」

 拍手喝采していた。凄い凄い、全部当たってる。

「私たちの今後を占ってください」

 占い師が1つうなずくと、さらにカードを3枚めくった。

「もうすぐ転機が訪れるよ。でも恐れることはない。自分を信じることが大切だ」
「ずっと幸せでいられますか?」
「そうだね……相手が信じられるかどうか……だろうね」

 しばらく問答を続け、3000円を払って外に出た。

 興奮しっぱなしの私に対して、彼は少し冷めていた。