そんなことを言って晶が青空に向かって両手をぐーっと伸ばした。
その指先は、ハート型のフレームを作って。
「これの意味くらい、知ってたよ。お前、昭和19年の男バカにしすぎ」
「あ……」
ああ、それ…………
あの時の……じゃあ、あたしの気持ちも知って……
昇さん…っ。
昇さんなんだ。
本当に本当に、昇さんなんだ……っ!
目の前にいるのは晶だけど、笑顔と、仕草は見れば見るほどに昇さんだった。
涙が溢れて、晶の顔が滲んでよく見えない。
「昇…さん……?」
「死ぬ前に約束したろ。今度は俺がお前のいる時代に行くぞ、って」
「ふっ…うぇぇ…っ……そんなの、聞き取れなかっ………」
言葉がつかえて全部が嗚咽になる。
そんなあたしを、柔らかく包みこんだ腕はあったかくて、すごくすごく、懐かしい匂いがした。
その指先は、ハート型のフレームを作って。
「これの意味くらい、知ってたよ。お前、昭和19年の男バカにしすぎ」
「あ……」
ああ、それ…………
あの時の……じゃあ、あたしの気持ちも知って……
昇さん…っ。
昇さんなんだ。
本当に本当に、昇さんなんだ……っ!
目の前にいるのは晶だけど、笑顔と、仕草は見れば見るほどに昇さんだった。
涙が溢れて、晶の顔が滲んでよく見えない。
「昇…さん……?」
「死ぬ前に約束したろ。今度は俺がお前のいる時代に行くぞ、って」
「ふっ…うぇぇ…っ……そんなの、聞き取れなかっ………」
言葉がつかえて全部が嗚咽になる。
そんなあたしを、柔らかく包みこんだ腕はあったかくて、すごくすごく、懐かしい匂いがした。