読み終わったあと、手が震え止まらなくなった。

お兄ちゃんが心配そうにしてたから、あわてて「なんでもないよ」と部屋に戻った。

だって、相談したらお母さんにまでキスしたことがバレちゃう。


今もまだ、指先が少し震えていて文字がうまく書けない。

わん君に電話したらすぐに来てくれた。

「イタズラにしてはひどいな」

手紙を見てわん君が心配そうに言ってくれた。

お母さんに話すべきなんだろうけれど、どうしても決心がつかなかった。