――俺は思う。

柊は香織を愛していたが、結局、復讐をすることはできなかった。

だから、

だから、俺が代わりに制裁を下すのだ。


直樹を殺せば、すべてが終わる。

そうすれば、柊の無実も証明されるだろう。

あと一息なのだ。

そうすれば、俺もラクに死ねるーー


少年院に入れられるなんてまっぴらだった。

早く香織のもとへ行きたかった。