私の友達はいつだってやさしい人ばかり。

「でも……」

躊躇する私に、芽衣が「もう」とすねた声を出した。

「私が許可するって言ってるの。次に会ったら告白すること。これで決まり」

「……考えてみる。
でも、結果がどうだったにしても、いちばんに結菜に伝えるから」

そう言うと結菜は少し笑った。


電話を切り歩き出せば、さっきよりも雪は激しく舞い降りていた。

今ごろ私の大切な人はなにをしているのだろう。
母や直樹、結菜に和宏、そして柊先生。

みんなを想えば、また涙がこみあげる。

うれしさと悲しさと苦しさは、雪のように心に降り続けている。