駅前のファミレスは混みあっていた。

あれから一週間が過ぎようとしていた午後、鈴木刑事に呼び出された私は、店内に入るとその顔を探す。

ファミレスは冬休みに入った学生や家族連れでにぎわっていた。
明日のイブを盛りあげようとクリスマスソングが軽快なメロディをスピーカーから流している。

鈴木刑事はいつもの背広に身を包み、はしっこの席でパフェを食べていた。
私が席についても、鈴木刑事は大きなアイスクリームと格闘している。

数か月前にも同じようなことがあった。
あのころは和宏たちも一緒で、悩みながらもまだ冷静でいられた。

でも、今はもう違う。