ようやく静かになった。

ベッドに横になれば、息が苦しい。
酸素を求めて必死で呼吸をする。
薬が効けば、すぐになにも考えられなくなるのだろう。

目を閉じてなお、指先は白い壁をなぞる。でこぼことした感触がどんどんわからなくなっていく。
あんなに泣いていたのに、悲しみもどこかへ行ってしまった。


もしもサンタクロースがいるのなら、わたしを自由にしてください。

大好きなわん君に会わせてください。

願いはかなわず、眠気の海にわたしはまた落ちていく。