そんなことを考えていたなんて全然知らなかった。
言葉に詰まる私に、「もう」と沙希は続けた。
「暗くならないでよ。芽衣に相談したかったけどさ、絶対に反対するのわかってたから言えなかったんだよ」
「反対するに決まってるじゃん」
ブスッと答えると、沙希の笑う声がスマホ越しに聞こえる。
「大丈夫。学校辞めることは大輔が大反対されたから考えなおした。まあ、あの人に反抗するのも疲れたし、ちゃんと学校に行くことに決めたから」
「本当に? 明日から来てくれる?」
「あたしがウソをつくと思ってるの? もう準備もしてるから安心しなって」
「うん……」
また学校で会えることはうれしかったのに、急に悲しい気持ちが浮かんできた。
なんでも話ができていると思っていたのに、ずっと沙希が悩んでいたことに気づけなかった。
悔しさがモヤッとお腹の中で膨らんで、それはすぐに泣きたい気持ちに変わった。
言葉に詰まる私に、「もう」と沙希は続けた。
「暗くならないでよ。芽衣に相談したかったけどさ、絶対に反対するのわかってたから言えなかったんだよ」
「反対するに決まってるじゃん」
ブスッと答えると、沙希の笑う声がスマホ越しに聞こえる。
「大丈夫。学校辞めることは大輔が大反対されたから考えなおした。まあ、あの人に反抗するのも疲れたし、ちゃんと学校に行くことに決めたから」
「本当に? 明日から来てくれる?」
「あたしがウソをつくと思ってるの? もう準備もしてるから安心しなって」
「うん……」
また学校で会えることはうれしかったのに、急に悲しい気持ちが浮かんできた。
なんでも話ができていると思っていたのに、ずっと沙希が悩んでいたことに気づけなかった。
悔しさがモヤッとお腹の中で膨らんで、それはすぐに泣きたい気持ちに変わった。