学校帰り、いつものように作戦会議をすることになった。
久保田が言い出して、それに私と和宏が賛同した形。結菜は迷っている様子だったけれど、結局一緒に行ってくれることに。
部室に寄るという和宏と久保田を待つために、教室で久しぶりに結菜とふたりきりになった。

あれから結菜とは少しずつ話ができるようになってきている。
これまでと違う点はひとつ。和宏についての話題を、結菜はなにもしなくなったということ。
言葉だけじゃなく、和宏を気にするような態度も見られなくなっていた。
今も、ポツリポツリとテレビの話などを続けている。

どこかお互いに気をつかっているのがわかっていても、それを言うのもはばかられるじめっとした空気感が重い。