チャイムを押すと部屋のなかで音が鳴っている。
しばらくたっても部屋のなかで動く気配はしないまま。
ひょっとしたら、すでに犯人に殺されているのかも……。
そして犯人がまだ部屋に潜んでいたとしたら……。
恐怖に足が勝手に一歩下がってしまう。
そのときだった。
「はい」
部屋のなかから男性の声が聞こえたのだ。
これが大輔の声かどうか思い出せない。
「あの、夜分にすみません。私……沙希の友達の有川です」
自己紹介の途中でチェーンの外れる音とともに扉は開かれた。
ジャージ姿に短髪の大輔は以前に比べ明らかにやつれていた。
顔色も悪く、無精ひげが表情を違って見せている。
「あの、私……」
「芽衣ちゃんだよね、久しぶり。どうかしたの?」
覚えてくれていたことにホッとしながらも次の言葉が出てこない。すると隣にいた和宏が、
「すみません。緊急の用事なんです。なかに入れてください」
と頭を下げた。
大輔が私を見るので同じように私も頭を下げる。
「お願いします。どうしてもお話したいことがあるんです」
「……どうぞ」
ようやく真剣な思いに気づいたのか、大輔は表情から笑顔を消して中に入れてくれた。
しばらくたっても部屋のなかで動く気配はしないまま。
ひょっとしたら、すでに犯人に殺されているのかも……。
そして犯人がまだ部屋に潜んでいたとしたら……。
恐怖に足が勝手に一歩下がってしまう。
そのときだった。
「はい」
部屋のなかから男性の声が聞こえたのだ。
これが大輔の声かどうか思い出せない。
「あの、夜分にすみません。私……沙希の友達の有川です」
自己紹介の途中でチェーンの外れる音とともに扉は開かれた。
ジャージ姿に短髪の大輔は以前に比べ明らかにやつれていた。
顔色も悪く、無精ひげが表情を違って見せている。
「あの、私……」
「芽衣ちゃんだよね、久しぶり。どうかしたの?」
覚えてくれていたことにホッとしながらも次の言葉が出てこない。すると隣にいた和宏が、
「すみません。緊急の用事なんです。なかに入れてください」
と頭を下げた。
大輔が私を見るので同じように私も頭を下げる。
「お願いします。どうしてもお話したいことがあるんです」
「……どうぞ」
ようやく真剣な思いに気づいたのか、大輔は表情から笑顔を消して中に入れてくれた。



