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「なんだかさ、和宏くんて……本当に芽衣のこと心配してくれているんだね」

「あ、うん……」

「私のことなんていつも眼中になくってさ……。なんだかうらやましいな。ピュアな友達関係だからこそのことだよね」

「結菜?」

「あ、私が和宏くんのことを好きとかそういうんじゃなくってね。ちょっと思ったことだけだから」

顔を真っ赤にして結菜が教室を出て行ったので、頭を抱えてしまう。

「なに悩んでんの?」

ひょいと私の机の上に腰かけた和宏にまた複雑な感情が混じり合う。
うれしくて、切なくて、そして悲しくて苦しい。

「ていうか、和宏さ……もう少し結菜にもやさしくしてあげてよ」

「結菜さんに? それって、なんで?」

「なんで、って……」

「別に冷たくした覚えはない」

ふてくされたような顔で自分の椅子に戻る和宏。

「そうは言ってない。私たち四人で一緒に犯人を探すんだからチームワークはよくしないと、ってこと」

そう言う私に和宏は、

「意味がわかんないし」

と机に顔をつけてしまった。

さっきよりも胸が大きく鼓動を打っていた。