恋をしていると実感して初めて結菜の切なる想いを理解できたし、彼女の存在もより身近に感じられた。
恋のおかげで友情が強くなった、そんな気さえしている。
だけど私の片想いは一向に実る気配がない。
近づけば遠ざかり、逆に遠ざかってみれば放置状態。
これまで恋の免疫がなかった私には正直つらいこともあったけれど、必死になって距離を近づけようと努力している。
そのおかげか、最近の柊先生は前よりも口数が増えたと自負している。
まあ、連日のアタック攻撃に柊先生も辟易しているのかもしれないけど。
「偶然に会ったことですし、一緒に帰ろ?」
可愛く首をかしげてみせるが、メガネを人差し指で直すと柊先生はため息をつく。
そんな姿でさえサマになっていて胸が高鳴ってしまう。
「偶然ってのは自分で作るもんじゃない。どうせ待ってたんだろ?」
「いえ偶然です。私も今、階段をおりてきたところです」
普段は使わない丁寧語になってしまう。
ウソはついていないし、ちゃんと教室で宿題をしていたのだから。
恋のおかげで友情が強くなった、そんな気さえしている。
だけど私の片想いは一向に実る気配がない。
近づけば遠ざかり、逆に遠ざかってみれば放置状態。
これまで恋の免疫がなかった私には正直つらいこともあったけれど、必死になって距離を近づけようと努力している。
そのおかげか、最近の柊先生は前よりも口数が増えたと自負している。
まあ、連日のアタック攻撃に柊先生も辟易しているのかもしれないけど。
「偶然に会ったことですし、一緒に帰ろ?」
可愛く首をかしげてみせるが、メガネを人差し指で直すと柊先生はため息をつく。
そんな姿でさえサマになっていて胸が高鳴ってしまう。
「偶然ってのは自分で作るもんじゃない。どうせ待ってたんだろ?」
「いえ偶然です。私も今、階段をおりてきたところです」
普段は使わない丁寧語になってしまう。
ウソはついていないし、ちゃんと教室で宿題をしていたのだから。