「でも……」結菜が眉を少ししかめた。
「だとしたら、その教えてくれた人を疑うよね? 本人に問い詰めるもんじゃない? 芽衣に電話してきたときに、そのことには触れなかったの?」
たしかにあのときの沙希は、赤い画面のことは言っていたけれど、なぜそれを知ったのかは口にしていなかった。いろんな人の意見を聞いていると見えてくるものもあるし、余計にこんがらがることもあるんだな。
感心しながらも、そろそろ下校時間が近づいている。
「ね、警察に言ったほうがいいと思う?」
スマホをポケットにしまいながらみんなを見回す。裏BBSについてはきっと警察の人はまだ把握していないだろう。
「俺は反対だな」
先に答えを出したのは和宏。
みんなの視線が難しい顔をしている和宏に集まる。
「この裏BBSってさ、書きこんだ日時が出ていないだろ。本当に稲垣が殺される前に書かれたものかわからないよ。案外、ニュースで見たやつのいたずらってことも考えられる」
「でも、沙希は掲示板のことを知っていたと思う。だから怖くて電話してくれたんだし」
口にすれば、あの夜自分にできることがもっとあったと改めて思う。様子がおかしいことに気づいていたのに、私は柊先生の話ばっかりしてしまった……。
「だとしたら、その教えてくれた人を疑うよね? 本人に問い詰めるもんじゃない? 芽衣に電話してきたときに、そのことには触れなかったの?」
たしかにあのときの沙希は、赤い画面のことは言っていたけれど、なぜそれを知ったのかは口にしていなかった。いろんな人の意見を聞いていると見えてくるものもあるし、余計にこんがらがることもあるんだな。
感心しながらも、そろそろ下校時間が近づいている。
「ね、警察に言ったほうがいいと思う?」
スマホをポケットにしまいながらみんなを見回す。裏BBSについてはきっと警察の人はまだ把握していないだろう。
「俺は反対だな」
先に答えを出したのは和宏。
みんなの視線が難しい顔をしている和宏に集まる。
「この裏BBSってさ、書きこんだ日時が出ていないだろ。本当に稲垣が殺される前に書かれたものかわからないよ。案外、ニュースで見たやつのいたずらってことも考えられる」
「でも、沙希は掲示板のことを知っていたと思う。だから怖くて電話してくれたんだし」
口にすれば、あの夜自分にできることがもっとあったと改めて思う。様子がおかしいことに気づいていたのに、私は柊先生の話ばっかりしてしまった……。



