もう少し、というところで、家の前にお兄ちゃんがいるのに気づいた。

ちょうど帰ってきたところみたい。

肩の力がぬけると同時にちょっと振り返ってみた。

そこには誰もいなかった。

でも、絶対に気のせいなんかじゃない。

たしかに誰かがあとをつけてきていたはずなのに……。