直樹は画面のいたるところに指先を動かして説明する。
「このアプリを作った管理人だけが入れる秘密の場所みたいな感じかな。昔はパソコンサイトとかでは流行ったりしたこともあったけれど、アプリでもあるのかなあ」
「それってなんのために作るの?」
「ちょっとしたお遊びだよ。管理人だけが入れるような掲示板や、管理人が教えた人だけが集まれる雑談場所みたいなイメージで……あっ!」
短く叫んだ直樹の手が止まった。
画面に顔を近づけると、右下に置いている直樹の指先にクリックマークが映っていた。
そこを押すと、MOVERのページがリロードされた。
特に変化はないように見える。
再び直樹が指先を動かすと、今度は右上の画面に手のマークが現れた。
押すと再びMOVERがリロードされる。
何回目かのマークを押すと、バッと画面が真っ黒に変わったので驚く。
「なるほど、偶然の入室を防ぐために何回か意図的にマークを押すようになっているんだ」
やがて、画面上部から徐々に赤色に染められていく。まるで血のような濃い赤色はすぐに画面全体を覆った。
「これが、沙希が言っていた赤色なんだ……」
たしかに悪趣味だ。
やがて真っ赤な背景に、四角形の黒いウインドウが開いた。
そこには〈裏BBS〉と白い文字で書かれてあった。
「これが裏画面ってやつだよ。〈BBS〉というのは掲示板と言う意味。管理人だけが書きこめるように設定されているんだろうな」
「それってブログみたいな感じ?」
「どちらも普通は外部に向けて書いていることが多いだろうけど、裏BBSっていうくらいだから閉鎖的なブログって感じかも。管理人も、まさかこんなに早く見つけられるとは思ってなかったんじゃないか」
得意そうな直樹にうなずきながらも画面から視線が外せずにいる。
ここにひょっとしたら沙希のことが?
「このアプリを作った管理人だけが入れる秘密の場所みたいな感じかな。昔はパソコンサイトとかでは流行ったりしたこともあったけれど、アプリでもあるのかなあ」
「それってなんのために作るの?」
「ちょっとしたお遊びだよ。管理人だけが入れるような掲示板や、管理人が教えた人だけが集まれる雑談場所みたいなイメージで……あっ!」
短く叫んだ直樹の手が止まった。
画面に顔を近づけると、右下に置いている直樹の指先にクリックマークが映っていた。
そこを押すと、MOVERのページがリロードされた。
特に変化はないように見える。
再び直樹が指先を動かすと、今度は右上の画面に手のマークが現れた。
押すと再びMOVERがリロードされる。
何回目かのマークを押すと、バッと画面が真っ黒に変わったので驚く。
「なるほど、偶然の入室を防ぐために何回か意図的にマークを押すようになっているんだ」
やがて、画面上部から徐々に赤色に染められていく。まるで血のような濃い赤色はすぐに画面全体を覆った。
「これが、沙希が言っていた赤色なんだ……」
たしかに悪趣味だ。
やがて真っ赤な背景に、四角形の黒いウインドウが開いた。
そこには〈裏BBS〉と白い文字で書かれてあった。
「これが裏画面ってやつだよ。〈BBS〉というのは掲示板と言う意味。管理人だけが書きこめるように設定されているんだろうな」
「それってブログみたいな感じ?」
「どちらも普通は外部に向けて書いていることが多いだろうけど、裏BBSっていうくらいだから閉鎖的なブログって感じかも。管理人も、まさかこんなに早く見つけられるとは思ってなかったんじゃないか」
得意そうな直樹にうなずきながらも画面から視線が外せずにいる。
ここにひょっとしたら沙希のことが?