千穂には、澄佳(すみか)という2歳離れた姉がいる。


千穂がこんなに空が好きになったのは、姉の影響が大きかった。


澄佳は生まれつき体が弱く、昔から定期的に通院して病状が悪化していないか検査をしたりしている。


通院日じゃないときは必ず学校に行って趣味を楽しんだり明るく過ごしている。


澄佳はかなりの努力家で、学校では優等生だったりで先生からの信頼も厚い。


そんな澄佳を千穂は目標にして来た。


澄佳は小さい頃から、千穂の手を引いて自分の好きな事を教えてあげたり、勉強の面倒を見てあげたり

何をするにも千穂にとって見本のような存在だった。


澄佳の真似をしていつも一緒に過ごしてきた。


澄佳が好きな物は、千穂も気づいたら好きになっていることが多かった。


空もその1つで、千穂は澄佳に負けないぐらい空が好きになっていた。


空だけがたった一つ、自信を持って大好きだと言えるぐらいまで千穂は空に興味を持った。